院長コラム
心房細動と心不全に関する論文が欧州心臓病学会誌に掲載
75歳以上の心房細動患者で、心不全発症に関わる因子を解析し、責任著者として関わった論文が欧州心臓協会の機関誌に掲載されました。
心不全を有する心房細動症例では、心不全に加えその他の心血管イベントや死亡率が高いこと、また抗凝固療法としては古典的な治療薬であるワルファリンよりも最近主流となっている直接経口抗凝固薬(DOAC)の方が死亡率の観点からも好ましい、といった解析結果を報告いたしました。
我が国で、さらに75歳以上に限定し、このような大規模データを用いた研究はほとんどないため、今後の診療においても貴重な情報になると思われます。
大学院生として本研究に関わっていただいた池田翔大先生は、解析の立案から論文作成、さらには査読者からの多くの指摘に対し、その都度細やかな対応をして頂きました。立派な雑誌へ無事採択にこぎ着けることが出来て本当に良かったと思います。
また、国内の大学病院をはじめとする多くのご施設にご協力いただきこのような発信をできたことをこの場をお借りして感謝申し上げます。