循環器疾患とは
静脈血栓症
静脈血栓症とは、下肢静脈血栓症と、それに引き続き生じうる肺塞栓症を総称した疾患概念です。
下肢のむくみやふくらはぎの痛み、突然の呼吸困難や胸痛など症状は多彩です。
最近は、長時間の安静、手術、妊娠などに加え、がんに伴う血栓症が急激に増えています。
我が国のレジストリ研究*でも静脈血栓症に併存する病態は「がん」が最も多いとされています。
診断は身体所見に加え、採血、エコー、CT等で行いますが、多くの症例で抗凝固薬が必要となります。
薬剤の選択肢は複数ありますが、いずれも治療開始に伴う出血のリスクが上がってしまいます。
そのため、体格、腎機能、併存疾患や併用薬にあわせて、適切な薬剤を選択することが必要です。